【不登校】親への憎悪
青田です、
以下のメールが届きました。
******************質問******************************************
子供は学校に行き部活もしていますが、家庭内では自室に引きこもっています。
食事は母の手料理を拒否しているため、自室に弁当を置いておくと食べています
１番困っていることは家族を憎んでいることです。
以前のように、仲の良い親子にもどりたいです。
******************終わり****************************************
……
私の回答：
私のアドバイスは、そこから何か１つ
でも得る事が出来たら「ラッキー」
だと思うぐらいで聞いて下さいね。
どうして子供は親を憎むのでしょうか？
まさか、あなたが虐待した過去があるとは
全く思いません。むしろ、他の家庭以上に
愛情を注いで育ててきたはずです。
だから、子供から憎まれる覚えはないと思います。
それなのに、なぜなのでしょうか？
これには不登校の心理状態を時系列で
理解していく必要があります。
講演会でも詳しく話していますが、
もう一度整理しますね。
最後まで聞けばわかるので、安心して下さい。
第1段階：不登校初期
第2段階：精神不安定期
第3段階：親への憎悪期
という3つの時期に分かれます。
第1段階から話していきますね。
学校を休み始める時に子供は
「今日休んだら、明日は行けるだろう」
と思っています。
軽く考えています。
しかし、それが1カ月〜3カ月過ぎると
第2段階へ進んでいきます。
完全に不登校になってしまうと、子供は
なぜ学校へ行けないのか原因を探し出します。
しかし、大概はどうして学校へ行けないのか
分かりません。
その理由は小冊子の中で話しています。
分からないのです。
学校に行きたいけど、なぜか行けない
のです。学校は好きなのです。
だから、最後は「自分自身」が悪いと考えます。
「私はダメなんだ。」
「俺はダメ人間だ。学校へも行けない。」
「親に迷惑を掛ける。最低な人間だ。」
・・・
こうやって毎日、毎日、自分を責め続けます。
「青田さん、でも、子供の顔を毎日見ていますが、
自分を責めているようには見えません。」
と思われるかもしれません。
あなたの目の前では演じているのです。
部屋で自分ひとりになった時、眠る前などに
自分を責め続けているのです。
何もしていないと、自分を責めないといけないので
パソコンやマンガなどで現実逃避をしようとします。
そうやって自分の精神を安定させようとするのです。
しかし、毎日、毎日、自分を責めていたら
精神不安定になって「うつ」のようになります。
本当に神経質で繊細な子供は、ここで完全に
精神障害を起こしてしまいます。そして、
薬漬けになってしまうのです。
ここまで話してきて理解できるように、
不登校⇒精神障害という流れになります。
精神障害⇒不登校という流れではないです。
これを間違うから、不登校が長期化するのです。
自分を責め続けていると、最後は自分の「存在」
そのものに疑問を感じ始めます。
つまり、「生きる意味」を失うのです。
自殺を図ろうとする子がいます。悲しい事ですが
不登校の子供の中には飛び降り自殺などで、命を
絶つ子がいます。
でも、人間はそう簡単に死ぬ事はできません。
年間３万人の自殺者が日本にはいますが、その半分
以上は金銭的な問題の自殺者です。精神が不安定に
なっただけではなかなか自殺にまで至りません。
そこで最後が第3段階になります。
ここで子供の脳が自動的に生存本能を発揮して
自動的に働き始めます。
「学校に行きたいけど、行けない。自分を責めたけど
自分に原因を求めると死にたくなる。誰かが悪いんだ。
そうだ、こいつだ。親だ。こいつの言う通りに生きてきた
のに、上手くいかなくなった。こいつが原因だ。」
このように考え始めます。
自分が追い込まれる逃げ口として、
あなたを利用しているのです。
結果的に、親を憎む事になってしまいます。
この不登校の心理を見ていけば
親を憎む理由が理解できるはずです。
これを認めるべきだとは言っていません。
あなたが何もしていない限り、親を憎むのは
絶対にやってはいけない事です。
でも、子供は自分の精神を安定させるために
仕方なく、あなたを恨んでいるのです。これが
発展すると家庭内暴力になります。
まずはこれだけを理解してあげて下さい。
この段階では親子関係は崩壊しています。
だから、もう一度信頼関係を構築する事が
必要になって来るのです。
いいでしょうか？
では、また。
青田
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